二輪旧車に似合うハンドル4選〜W1SA装着

あ〜あ〜。ロバのう◯こみたいなタイトルになっちゃった。

仕事でこんな題の記事ばっか書いていたからね。

まあいいや。今日はオートバイのハンドルのこと。足りない頭で考えた。


やっぱりオートバイのハンドルには拘りたい。

こだわりたいけれど、行き先を見失ったりだいぶ遠回りをしたりという話。

ハンドルは自分のマシンの方向性を決めるために欠かせないし、ハンドルの形状を通じてオートバイのテーマを表現しているような場合もある。

例えば、ヤンチャな人たちが着ける大型のアップハンドル。

レーシーな雰囲気のセパレートハンドル。

と、装着するハンドルは完全に趣味の領域。

よって、好きな見た目と操安性、この2点のバランスが自分の中で両立している人は本当に恵まれていると思う。

私の場合、残念ながらそうでないことが多い。

この記事はデイトナ、ミスティ、ゼットファーザーのハンドルを着けた感想文ですじゃ。

レビューなんて大袈裟なモンじゃないことをご承知おき下せえ。

まあ、賢い読者諸兄には分かっているだろうけど。

1本目:カワサキ W1SA純正ハンドル

と、書いたけれど「おそらく」W1SAの純正ハンドル。

車体購入時に装着されていた物なので詳細がわからない(交換されていようが)けれど、カタログやその他のW1SAの現車と見る比べて、純正のそれに見える。

乗り味は「W1的」な気がするし、何の不満もない。

山道に行けば、ワインディングをどんぶらこと鈍く曲がっていく感じが面白い。

大らかな気持ちになれる。

峠に行ってもコーナーではなく景色が楽しめる(NSR250/MC21等に乗っていた時は知らなかった世界)。

5〜6年使っていたけど、この純正ハンドルは曲がりがあったので外した。

んで、形の近いデイトナのXS-1レプリカハンドルと交換した。

現在は実家の物置に押し込められ、置かれた除草剤なんかを見守っているはず。

道具なのに使われないという当時モノの哀しい運命。

2本目:デイトナ XS-1レプリカハンドル

デイトナが「70sシリーズ」として販売しているハンドル。

シリーズの中にはCB750FOURやGT750などもラインナップされ、価格も5,000円程度と、割と安かった記憶。

どれくらい再現されているのかは不明だけれど、なんだか旧くも正統派な気がする。

XS-1のレプリカがいちばん幅広で、W1SAの路線に近そうだと感じて取り付けた。

中古でやたら高価なW1SA純正のハンドルを買う気にもなれず……である。

前述した「おそらく純正」ハンドルよりもほんの少し高さと幅があるようなイメージ。

ハンドルポストからの立ち上がりもXSレプリカの方が緩やかである。

すり抜けなんてしようとも思わないほど幅がある。

それでいいよ。ゆっくり行こう、と思わせてくれる。

今も乗るならこれが良い。旅に出たくなるハンドル。畦道、防波堤、日本の景色がよく似合う。

以前乗っていたSR400でも同じものを装着し、お気に入りであった。マフラーは今は無きオフィシャルのメガフォン、古い方。ドコドコドコ

ちなみにSR400(僕が乗っていたのは3型/RH01J)に取り付ける場合は各種ワイヤーのロング化が必要。

以下のような構成だった気がする。記憶が曖昧なので参考程度に。現車で実際にビニール紐で測った方が早いヨ。

・ブレーキホース:スウェッジラインの1200mm

・クラッチワイヤー:デイトナの150mmロング

・ハーネス:ハリケーンの延長キット

幅の広いハンドルのカッチョいいところは、乗車している人間の後ろ姿な気がする。

伸びた背筋とリラックスした両腕、顎を引いて乗っている姿は風格のようなものが漂い、なんとも良い。

けれどこれも交換した。

理由は引越しによる置き場問題。車庫の中、幅が広くて車の横に入らなかったから。

あと少しだけ車庫が広ければ……残念。

3本目:ミスティ 元祖YBシボリハンドル

ということで幅の狭いハンドルを探すことになった。

今は便利な世の中で、ネットでたくさんの情報が手に入る。

見つけたのはミスティの「元祖YBシボリ」というもので、これなら大丈夫そうだと思い購入。

ルーツは商用車のYB50(昔、弟が乗っていた)。今となってはハンドルだけでもすごく高価。

元祖YBシボリは持ってみると重みがあり、造りもしっかりしているから嬉しい。ステンレス製。お値段もいい。

取り付けて乗ってみるとなるほど、思ったより操作しやすい。

伝えるのが難しいけれど、角度と幅がゆったり目のセパハンがそのまま上に上がってきた感じ。というのかな。

自然と脇が締まる姿勢で、顎引いたりして「その気に」なってしまう。

走りながらキャンディーズ歌っちゃったり。ちなみに僕はランちゃん派。

幅の広いハンドルでは「ハンドルに入力して曲がる」という感触(あるいは自分の癖?)があった。

オフロード車のように曲がるのが楽しい。

一方のミスティ元祖YBシボリは腰で曲がる楽しさがある。

オートバイにしがみつくような姿勢で、身を屈めて加速する姿がカッコいい。

気分は岩城滉一(あれは絞ってないか)、人気(ひとけ)がないことを確認して少しローリングすれば「ガッツガッツガッツ〜」ってな具合でゴキゲン。

ミスティ◯古シャチョーもニッコリ。

4本目:ゼットファーザー タレハン2番絞り

その後、やめておけば良いのにゼットファーザーの「タレハン2番絞り(22cm)」 を装着した。

FXやサンパチなんかでよく見るアレ。

乗ってる姿がなんだか超苦売(ちょークール)に見えた。

でもこうして見るとやっぱりW1SA向けじゃないかな。

ミスティの元祖YBシボリにもうちょっと高さが欲しいと思っていたからだけど、W1SAにタレハンなんてイケイケなハンドル着けて、なんのつもりだったんだろうねえ。

そういえば、ゼットファーザーは一時期ゼットジーヤになっていたような気がする。

あんまり関係ないけど。

いつだったか、10代の頃。環八沿いの店舗(がまだあった頃)に行って、怖いお兄さんたちを横目にパーツを見たっけ。

チェック柄の床、行くと瓶のコーラを出してくれて、僕みたいなクソガキでも子供扱いされないところが嬉しかった。

「ゼットファーザーは子供だましのモンしか売ってない」なんて言う人もいるけれど、僕はそんな風には思わない。

たとえそうだとしても、バイクを楽しむと言う点では子供が夢を見られるだけの文化にまで昇華させている気がする。

脱線した。

というわけで、おじさんに差し掛かった僕にとってゼットファーザーのタレハン2番絞りは若すぎた。

コンビニに止めていると若いニイちゃんたちに人気。

「これ(バイク)なんてやつ?」「知らね」なんてやりとり。

もう若くないから手首も痛くなってしまい「こりゃアカン。そのうちモンキーでも買ったら取り付けるか……」と納戸に仕舞った。

こういう「若さの証明」みたいなの、10代の頃に味わっておけばよかったなァ。

多分、ZやGSといったW1よりもう少しあとの世代のマシンなら、このハンドルはとても似合うのだろう。

ゼットファーザーの松永シャチョーもニッコリ。

5本目:ミスティ S2シボリハンドル

またもミスティである。

ハンドル探しの長旅も終わりを迎えたようで、今現在も着けているお気に入りがミスティのS2シボリ。

なんでも350SSのハンドルを絞ったというイメージで作られているようで、ミスティの◯古社長いわく「YB絞りよりハンドル一本分高く、そして一本分絞られている」そうですハイ。

並べるとこんな感じ。部屋ん中の写真で失敬。

上がS2絞りで下が元祖YBシボリ

こうして比べると確かにS2シボリの方が高くて狭い。

取り付けた感想はなんとなく良い感じ。

見ようによっては昔の改造されたトラに着いているようなハンドルにも見えてきた(見えない)。

ただ、マニヤでなければ元祖YBシボリとほとんど見分けはつかないかも。

乗車姿勢はそうだな……母ちゃんのチャリンコに近い感じがする。

でも、それがオートバイだとカッコよく見えたりするし、何やら親しげである。

友達が単管で曲げたハンドルが妙にカッコよく見えたりする。そんな雰囲気が漂う。

もちろんそんな低次元なシロモノではなく、ちゃんとカッコよく造られている。

乗り味は元祖YBシボリに近いけれど、またちょっと違う。

まだ感想を言えるほど乗れていないのでこれからだね。

ちょっとお尻にきそうな予感があるけど、ワクワクするハンドルであることには間違いない。

ハンドルの高さがあるから押し引きと取り回しも良いしね。

なんというか、良いのである。


何本もハンドルを交換して疲れたな……。

お陰でレバーはグリスアップ出来たし、ワイヤーにも注油できたからいいか。

工具を片付けながら、ハンドルを替えるのに一日がかりだった10代の頃を思い出したりしていた。

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